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2025年12月20日
片頭痛は「ただの頭痛」ではありません。
片頭痛は、ズキズキする痛みに加えて、吐き気や光・音がつらいなどの症状が出て、日常生活に大きな影響が出る病気です。
そして、いちばん苦しいのは「周りに伝わりにくい」ことかもしれません。
実際、日本の片頭痛患者さんを対象にした調査(OVERCOME(Japan))でも、片頭痛が家事や仕事、学業、外出など、生活のさまざまな場面に影響することが示されています。
「仕事、学校に行けてはいるけれど、頭の中では痛みに耐えている」
「予定を入れるのがこわい」
こうした"見えにくいつらさ"を抱えている方は少なくありません。
私たちは、痛みを軽くすることだけでなく、生活の質(QOL)を取り戻すことを大切にしています。そこで、治療の選択肢の一つとして登場したのが、今回の「ナルティーク」です。
ナルティークOD錠(一般名:リメゲパント)は、CGRPという片頭痛に関係する物質の働きをおさえる薬です。
難しく聞こえるかもしれませんが、イメージとしては、
「痛みのスイッチが入りやすくなる流れに、ブレーキをかける飲み薬」
と考えてください。
さらにナルティークの特徴として、目的によって
どちらにも関わる使い方がある点が挙げられます。
またOD錠(口の中で溶けるタイプ)なので、水が手元にない場面でも飲みやすい設計です。
片頭痛の発作時には、「トリプタン(イミグラン、マクサルト、ゾーミック、アマージ等)」がよく使われいます。トリプタンは多くの方に有効ですが、体質や持病によっては使いにくいことがあります。
ナルティークは、トリプタンとは作用の考え方が違う薬です。痛みの信号が強く伝わる流れを弱める方向からアプローチします。
そのため、たとえば、トリプタンが合わなかった、効果が少なかった、副作用が心配で使いづらい、といった方で、選択肢として検討できます。
(※ただし「誰にでも合う」「必ず効く」という薬ではありません。)
ナルティークは、目的によって飲み方が変わります。
そして大事なポイントとして、1日あたり75mgを超えないことが明記されています。
さらに、予防で使う場合は、開始後約3か月を目安に効果を見て、続けるかどうかを見直す考え方が示されています。
内服の仕方にクセがあるので、担当の医師・薬剤師に十分な説明を受けてください。
近年は、片頭痛の予防として、CGRP関連の注射薬
なども使われています。
これらの注射薬は、「片頭痛発作の発症抑制(予防)」が目的で、片頭痛が起こった時の頭痛発作そのものを止める薬ではありません。
(発作が起きた時は、別の急性期治療薬を必要に応じて使う、という位置づけです。)
一方ナルティークは、急性期にも予防にも関わる使い方があり、「注射は苦手」「飲み薬で相談したい」という方にとって、治療の幅が広がる可能性があります。
どちらが強い、有効性が高い、という話ではなく、発作回数・生活スタイル・通院のしやすさ・副作用の心配・費用感などを整理して選ぶことが大切です。
ナルティークOD錠75mgの薬価は1錠 2,923円です。保険適用で3割負担の場合は1錠 876円程度です。(自己負担割合で実際の支払いは変わります)。
予防で隔日内服の場合は1か月の錠数が増えるため、費用も含めて現実的に相談していきます。(2026年12月までは2週間分しか処方できません。)
ナルティークは、片頭痛治療における新しい選択肢です。
ただし、片頭痛の治療は薬だけではありません。
「どんな時に痛むのか」「生活のどこが困るのか」「これまで何が合わなかったのか」を一緒に整理することで、治療が前に進むことがよくあります。
片頭痛は生活への支障度が高い疾患です。
今の治療でつらさが続いている方は、一人で我慢せず、片頭痛を専門に診る医師に相談してみてください。あなたの生活に合った治療を一緒に考えます。

出典(参考文献)
ファイザー株式会社 プレスリリース:ナルティークOD錠の承認・薬価・発売情報(2025/12/16)。pfizer.co.jp
KEGG / JAPIC 医療用医薬品情報:ナルティークOD錠75mg(用法・用量、注意事項)。KEGG
Awaki E, et al. Impact of Migraine on Daily Life: Results of the OVERCOME (Japan) Study.(PubMed)。PubMed
OVERCOME(Japan)2nd 調査概要(Digital PR)。Digital PR Platform
エムガルティ(ガルカネズマブ)添付文書(JAPIC)。JAPIC Pins
アジョビ(フレマネズマブ)添付文書(JAPIC)。JAPIC Pins
アイモビーグ(エレヌマブ)添付文書(Amgen)。amgenpro.jp