頭痛外来
Headache
頭痛外来
Headache
日本頭痛学会専門医が頭痛の診療をおこないます。
当外来の目的は、頭痛のために仕事や用事、勉強の能率が落ちるといったpresentism、頭痛のために会社や学校を休む、用事が出来ずに寝込むといったabsentismを改善して、慢性頭痛を持つ方が生活の質を保っていただくことです。片頭痛や群発頭痛、緊張型頭痛などの慢性頭痛に対して、国際頭痛分類に準拠して診断を行い、頭痛発生時の急性期治療と予防療法を行っていきます。
突然発症した頭痛、これまで経験したことのない重症の頭痛が起こった場合には緊急性の高い疾患を起こしている可能性があります。救急病院の受診をお勧めします。
片頭痛に悩まされる毎日から卒業しましょう。
片頭痛の治療戦略はこの数年で大きく変化しました。
典型的にはズキズキと脈打つ頭痛と吐き気がおこり、寝込んでしまいます。光や音の刺激で頭痛がさらにつらくなる方もいます。年齢・ライフステージとともに徐々に痛みの性質などが変わってくるので、その時々に応じた対応が必要になってきます。
治療は片頭痛発作を抑える急性期治療薬(痛みを鎮める薬)を使います。もし、片頭痛の回数が多い、片頭痛による日常生活に支障がでる場合には予防療法を行います。予防薬は錠剤や最近上市されたCGRP関連抗体薬、漢方薬の中から、受診される方ごとに片頭痛の症状や元々の体質、ライフスタイルに適した治療をご提案します。片頭痛を起こしにくくする生活を築くことも重要です。
締め付けられるような頭痛が30分から7日間にわたって続きます。片頭痛ほど強い痛みでなく、頭痛がありながらも日常生活を過ごせることが多いです。身体的・精神的なストレスが原因となることがあります。頭痛発生時は急性期治療薬(頭痛を抑える薬)を使用します。頭痛の発症頻度の減少、頭痛の程度の軽快を期待して、頭痛の予防療法を行っていきます。予防療法は漢方薬を含めた予防薬の内服や神経ブロック注射を行います。
ある一定の期間、じっとしていられないくらい強い頭痛が片側の眼球付近を中心に起こります。発作時に頭痛と同側の眼充血、流涙、鼻漏などが起こります。飲酒で誘発されることも特徴です。典型的な群発頭痛は15分から180分続きます。群発頭痛に対する治療としては、頭痛の発生時の急性期治療薬(トリプタン製剤)、頭痛の頻度や程度を軽快させる予防療法があります。
片頭痛の回数が増えてしまった状態です。一か月のうち15日以上、片頭痛症状が起こる場合を慢性片頭痛と呼びます。毎日のように頭痛が続く、毎日のように鎮痛薬を飲んでしまう、ということがあれば早急に対策していく必要があります。年齢やライフステージの変化とともに片頭痛の回数が増えてしまったり、頭痛の内容が変わってしまったりします。頭痛の頻度や程度を軽くしていくためには、①生活スタイルの見直しをすること、②予防療法をきっちりしていくことが重要です。当院では漢方薬も含めた内服の他、CGRP製剤の注射、神経ブロック注射での治療をすすめていきます。慢性頭痛については、頻回の来院が困難な場合にはオンライン診療も併用しながら治療を行います。
食事の際、話をする際、歯磨きの際に顔面にびりっとした痛みが走る、という訴えの方が多いです。痛みの持続時間は数秒から数十秒ですが、かなり強い痛みがおこります。そのため、食事、飲水、歯磨きなどができなくなることがあります。
顔面の感覚をつかさどる三叉神経に何らかの刺激(血管によるものが多いです)が加わることで痛みを生じます。ごくまれには腫瘍などが原因となって痛みが起こります。内服薬(テグレトール®など抗けいれん薬、五苓散)は一定の効果があります。痛みが強い場合、内服での副作用が強い場合はブロック注射を行います。
思春期は身体の成長が急激であることから様々な頭痛を引き起こします。頭痛は熱が出るわけでもなく、咳・鼻水が出るわけでもないので、本人にしかそのつらさはわかりません。本人の病気に対する理解はもちろん、家族・学校も含めた周囲の理解も必要になってきます。頻度の多い頭痛を放置しておくと、頭痛がこじれてくることがあるので早めの対応が大切です。
もちろん小児にも片頭痛はおこります。ただ、成人のような典型的な症状をとらないことが多いので、見過ごされていることがあります。