帯状疱疹の「痛み」、そのままにしないで!

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帯状疱疹の「痛み」、そのままにしないで!

2025年8月 8日

―神経ブロックという治療選択が、未来を変える可能性―

「帯状疱疹」は、水ぼうそうのウイルスが神経の中で再び活動を始めることで発症する病気です。加齢やストレス、免疫力の低下などをきっかけに、皮膚に帯状の赤い発疹と強い神経痛が現れます。
特に50歳以上では患者数が増加しており、80歳までに3人に1人が経験するとも言われています(厚生労働省)。

発疹は1~2週間で治まることが多いのですが、「痛みだけが長く残る」ことが問題になります。この痛みが数か月、時には数年続くことがあります。発症から3か月以上たっても痛みが残る状態を「帯状疱疹後神経痛(PHN)」と呼んでいます。日常生活に支障をきたし、睡眠障害やうつ状態につながることもあります。

神経ブロックは"痛みの記憶"を断ち切る治療

神経ブロック注射は、神経の周囲に局所麻酔薬やステロイドを注入して、痛みの伝達を一時的に遮断する治療法です。痛みを"止める"だけでなく、「痛みを記憶する神経の過敏化(中枢性感作)」を防ぐ効果も期待されます。

中でも有効とされているのが、交感神経節ブロック(星状神経節ブロックや硬膜外ブロック)です。2009年の研究(Makharitaら, Pain Physician)では、帯状疱疹の急性期に硬膜外ブロックを行ったグループは、PHNの発症率が大幅に減少したと報告されています。

どのタイミングで考慮するべきか?

帯状疱疹の痛みが軽い場合は内服薬(抗ウイルス薬、鎮痛薬)のみで加療しますが、以下のような場合は早期の神経ブロックをおすすめします。

  • 発症から数日でも強い痛みがある(眠れない、常に気になる)
  • 睡眠や食事に支障が出ている
  • 鎮痛薬だけではコントロールできない
  • 高齢者や糖尿病などで神経障害のリスクが高い

「そのうち治る」と我慢していると、痛みが慢性化してしまう恐れがあります。
"つらい"と感じたとき、できるだけ早い時期こそ、神経ブロックを考えるタイミングです。

神経ブロックのメリットとは?

  • 痛みの即時緩和:数回のブロック注射で痛みが大きく軽減する例も少なくありません。
  • PHN(帯状疱疹後神経痛)の予防:早期に神経の興奮を抑えることで、慢性痛への移行を防ぐ可能性があります。
  • 薬の副作用を抑える:内服薬の量を減らすことで、胃腸障害や眠気などの副作用が軽減されます。
  • 日帰り治療が可能
  • 外来で実施でき、保険診療の範囲内で行えます。

「痛みは治る」という希望を持って

帯状疱疹の痛みは、誰にとってもつらいものです。
しかし、「痛みは仕方がない」「我慢するしかない」とあきらめる必要はありません。

神経ブロックは決して特別な治療ではなく、痛みを早く、根本から軽減するための重要な手段です。専門医と相談しながら、あなたに合った治療法を選ぶことが、未来の生活を守る第一歩となります。

参考文献・情報源:
Makharita MY, El Bendary HM. Pain Physician. 2009;12(2):287-293.
"Effect of early epidural blockade on the incidence of postherpetic neuralgia."

日本ペインクリニック学会「帯状疱疹後神経痛診療ガイドライン(2019年版)」

最後に
「もう少し早く知っていれば...」
そう思わずにすむように、帯状疱疹の痛みには、"早めの一手"が大切です。

帯状疱疹注射.jpg

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