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2025年8月 1日
晴れた日の強い日差しや、水面・ガラスに反射するキラキラした光...。
そんな光を見たあとに片頭痛が起こった経験はありませんか?
最近の研究で、「まぶしい光」と「片頭痛」には深い関係があることがわかってきました。鍵を握っているのは、**目の奥にある"光に敏感な神経細胞"**です。
私たちの目には、ものを見るための細胞とは別に、"光を感じて体のリズムを整える"特別な細胞があることがわかっています。この細胞は「ipRGC(内因性光感受性網膜神経節細胞)」という名前で、脳に光の情報を送り、体内時計や睡眠リズムの調整に関わっています。
ところが、片頭痛のある人では、この細胞が普通の人よりも光に敏感なことが、研究から明らかになっています。特に、青っぽい光(青色LEDなど)で刺激されると、頭痛が起こりやすくなることがあるのです。
マウスを使った実験では、青い光を浴びせたときに、片頭痛の前触れとして知られる「脳の過敏反応(コルチカル・スプレッディング・デプレッション:CSD)」が起こりやすくなることがわかりました。さらに、この"光センサー"の働きを薬でブロックすると、CSDが起きにくくなることもわかっています。つまり、まぶしい光が頭痛を引き起こすカギの一つになっている可能性があるのです。
片頭痛を引き起こす光から身を守るために、次のような工夫が有効と考えられています:
片頭痛は「脳が敏感すぎる状態」とも言われますが、目の光センサーがそのスイッチになっているかもしれないという研究が進んでいます。
「光がつらい」と感じたら、無理をせず、周囲の明るさを調整してみてください。自分の"光に対する敏感さ"を知ることが、片頭痛とのうまいつきあい方への第一歩になるかもしれません。

参考文献
Nagata K, Nishida Y, Yamamoto H, Kondo M, Tanaka M.
Hypersensitivity of intrinsically photosensitive retinal ganglion cells in migraine induces cortical spreading depression.
Int J Mol Sci. 2024;25(14):7980.