お知らせ
News
お知らせ
News
2026年1月20日

寒い季節になると、
「しびれが強くなる」「ピリピリした痛みが出てくる」「ズキズキする」
といった神経痛、関節痛の症状に悩まされる方が増えてきます。
毎年冬になるたびにつらくなるため、
「寒いから仕方ない」「年のせいだろう」と我慢していませんか?
しかし、寒さによる神経痛や関節痛の悪化には、きちんとした理由があり、
適切な治療で楽になる可能性があります。
神経痛とは、神経が刺激されたり、圧迫されたりすることで起こる痛みやしびれのことです。
筋肉や関節の痛みとは違い、
・ピリピリする
・電気が走るような感じ
・ジンジン、ズーンと響く
といった特徴があります。
痛みが出る場所もさまざまで、腰や足だけでなく、首、肩、腕、背中、胸などに現れることもあります。
寒くなると神経痛が強くなるのには、主に3つの理由があります。
① 血流が低下する
寒さを感じると、体は熱を逃がさないように血管を縮めます。
その結果、神経のまわりの血流が悪くなること、血管が細くなることで、周りの神経が刺激されやすくなります。
② 筋肉がこわばる
冷えることで筋肉が緊張し、硬くなります。
硬くなった筋肉が神経を圧迫し、痛みやしびれが強くなります。
③ 交感神経が優位になりやすい
寒さやストレスは、体を緊張させる「交感神経」を活発にします。
交感神経が優位になると血管が収縮し、痛みを
感じやすい状態になります。
寒さの影響を受けやすい神
経痛には、次のようなものがあります。
・腰・お尻・足に広がる神経痛(坐骨神経痛など)
・首・肩・腕に出る神経痛
・背中や胸に出る神経痛(肋間神経痛など)
「冬だけつらくなる」という方も少なくありません。
寒くなると悪化する神経痛は、
気のせいでも、年齢のせいでもありません。
体の反応として起こっているものであり、
原因に合わせた治療を行うことで、症状が軽くなる可能性があります。
「毎年のことだから」と我慢せず、ぜひ一度ご相談ください。
治療のポイントは、
「冷え」「血流」「神経の興奮」を整えることです。
単に痛み止めを飲むだけでなく、
神経が興奮しにくい体の状態を作ることが重要です。
寒さで悪化する神経痛に対しては、
交感神経の働きを抑えるブロック注射が有効な場合があります。
交感神経は、血管を収縮させ、痛みを強める働きを持っています。
この交感神経を一時的に遮断することで、
・血流が改善する
・神経の興奮が落ち着く
といった効果が期待できます。
特に、冷えで症状が悪化する神経痛とは相性の良い治療です。
「注射」と聞くと不安に感じる方もいますが、
状態を見ながら安全に行いますのでご安心ください。
神経痛の背景に「冷え」がある場合、
体を内側から温める漢方治療も選択肢の一つです。
漢方は、血流を促し、冷えやすい体質を整える考え方に基づいています。
西洋医学の治療と併用できる点も特徴で、
ブロック注射や薬物療法と組み合わせることで、より安定した効果が期待できます。
治療効果を高めるためには、日常生活での工夫も大切です。
・首、腰、お腹、足を冷やさない
・無理な姿勢を続けない
・体を温める習慣をつくる
治療と生活改善を組み合わせることで、症状の再発予防にもつながります。
次のような場合は、受診をおすすめします。
・痛みやしびれが長引いている
・冬になるたびに症状が悪化する
・日常生活や睡眠に支障が出ている
早めの対応が、つらい冬を楽に過ごす近道です。
寒さと神経痛は、深く関係しています。
「冬だから仕方ない」と我慢せず、
原因に合った治療を受けることで、症状が和らぐ可能性があります。
毎年同じつらさを繰り返さないためにも、
気になる症状があれば、ぜひ一度ご相談ください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
参考文献
日本ペインクリニック学会 編:慢性疼痛治療ガイドライン
日本東洋医学会:漢方医学テキスト
Baron R, et al. Neuropathic pain: diagnosis and treatment. Lancet Neurol.